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2012年03月10日 22:05

日本漢字能力検定協会が毎年発表している「今年の漢字」は、1995年の「震」にはじまり2011年の「絆」へと続いている。
もちろん「震」は阪神・淡路大震災、「絆」は東日本大震災を象徴する言葉だ。
「絆」に関する言葉でぼくがもっとも好きなのがサン=テグジュペリの『戦う操縦士』の一節だ。

「君の息子が炎に包まれていたら、君は彼を助け出すことだろう……もし障害物があったら、肩で体当たりするために君は君の肩を売り飛ばすだろう。君は君の行為そのもののうちに宿っているのだ。君の行為、それが君なのだ……君は自分を身代わりにする……君というものの意味が、まばゆいほど現れてくるのだ。それは君の義務であり、君の憎しみであり、君の愛であり、君の誠実さであり、君の発明なのだ……人間というのは様々な絆の結節点にすぎない、人間にとっては絆だけが重要なのだ」

すごいのは、哲学者メルロ=ポンティが主著をこの一節で締めくくっているところだ(M.メルロ=ポンティ著、竹内芳郎・小木貞孝訳『知覚の現象学』みすず書房より)。

私とは何か? 世界とは何か? 真理とは、人間とは?
メルロ=ポンティは論理だけを手掛かりにこうした問いを問い続け、揚げ句たどり着いたのがサン=テグジュペリの言う「絆」だった。

一方、サン=テグジュペリは「情」の人。
彼は思考なしに飛躍する。
そして人と人の「絆」を直観する。

メルロ=ポンティが突き詰めた人類の知。
サン=テグジュペリが追い求めた人間の心。

そのふたつが同じ場所にたどり着く。

絆。
この一点に。
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まとめtyaiました【絆】

日本漢字能力検定協会が毎年発表している「今年の漢字」は、1995年の「震」にはじまり2011年の「絆」へと続いている。もちろん「震」は阪神・淡路大震災、「絆」は東日本大震災を象徴する言葉だ。