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恋する世界遺産7 恋を届ける虹の橋 イグアス

2010年08月08日 20:32

ゆく河の流れは絶えずして
しかももとの水にあらず。
淀みに浮かぶうたかたは
かつ消えかつ結びて
久しくとどまりたるためしなし。
(鴨長明『方丈記』より)
昔から人は川の流れに時間の不思議、世界の不思議を感じ、特に流れの際たるものである「滝」に神を見て、たくさんの祈りを捧げてきた。

iguazu1.jpg

世界最大の滝、イグアス。
グアラニー語で「大なる水」。
当然そこには数々の神話があり、伝説がある。

 * * *

その昔、イグアス川には大蛇の神ムボイが住んでいた。
人々はムボイを静めるために、毎年春になると村の美しい娘をムボイの妻として捧げていた。
次の生け贄に選ばれたのが美女ナイピ。
ところがナイピにはタロバという恋人がいた。
ふたりは意を決し、カヌーで村を逃げ出してしまう。

これに怒った大蛇ムボイ。
巨大な尾で川をズタズタに引き裂き、カヌーもろともふたりを滝に落としてしまう。

このときできたのがイグアスの滝。
嫉妬深いムボイはナイピを滝壺の岩に、タロバをヤシの木に変身させて、つねにふたりを見張っている。

これを見て憐れに思った善の神は、晴れた日にふたりの間に虹を架ける。
ふたりの熱い想いはこの虹を伝わって、恋する人のもとへと届けられるのだという。

 * * *

晴れていればいつでも観察できるイグアスの虹。
条件がよければ満月の夜、闇に浮かぶ虹を見ることもできる。
伝説では、その虹には命を蘇らせる力があり、見た者を幸せにするという。

全世界遺産の中でも群を抜く迫力を持つイグアスの滝。
その滝には愛と幸福を願う深い祈りが込められている。
その祈りはきっと、訪れたふたりの間にも美しい虹を架け、その愛を届けてくれるに違いない。



国名:アルゼンチン/ブラジル
名称:イグアス国立公園
Iguazu National Park/Iguacu National Park
登録:1984年/1986年
基準:自然遺産(vii)(x)
概要:世界3大瀑布のひとつながらそのスケールは圧倒的で、水量は毎分約36億リットルとナイアガラの滝の20倍以上、川幅は約2.7kmで3倍弱で、他をはるかに凌駕する。滝が舞い上げる水しぶきが深いジャングルを育成し、公園内は動植物の楽園となっている。滝はアルゼンチン、ブラジル両国にまたがっており、それぞれ別の世界遺産として登録されている。

※本記事は『intro.G』に連載された「二人で行きたい世界遺産」のテキストです

イグアスの滝/アルゼンチン・ブラジル(All About「世界遺産」)

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