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恋する世界遺産2 白亜の婚約指輪 タージ・マハル

2010年04月12日 10:56

世界にはおよそ900もの世界遺産がある。
その中でただ一つ、たった一人の女性に贈られた愛の世界遺産がある。
tajmahal.jpg

贈られた女性の名前はムムターズ・マハル。
「ムム」を略して語形変化させると「タージ」になる。
だから、世界遺産「タージ・マハル」とは、ただただ愛する女性の名前。

 * * *

愛の物語の主人公はフッラーム。
アグラ城でペルシア娘を見た彼は、一瞬で恋に落ちてしまう。
娘の名前はバーヌー。
娘もフッラームを見ると一目惚れ。
二人はすぐに婚約し、5年後には正式に結婚する。

二人の仲はむつまじく、いつも一緒にすごした。
国内を視察して回るときも、外国に遠征に出かけるときも。
やがてフッラームは王となり、世界の王=シャー・ジャハーンを名乗り、バーヌーは選ばれし後宮の人=ムムターズ・マハルと呼ばれるようになる。

二人は結婚生活18年間で14人の子をもうけたが、最後の子を産んだのち、ムムターズは亡くなってしまう。
王は悲しみにくれ、その髭は一夜で白くなり、1週間姿を現さず、2年間祝い事を禁止したという。
その後シャー・ジャハーンは政治を半ば放棄して、妻の墓の建設に全力を尽くす。
世界中から最高の宝石と最高の職人を集め、すべてをタージ・マハルに捧げ、20年の時を経て完成する。

 * * *

廟の入り口には靴脱ぎ場がある。そこで靴を脱いでから基壇に上がる。
靴脱ぎ場自体はコンクリートで、裸足で上がると熱くてたまらない。
でも、白大理石の基壇まで上がると、これがヒンヤリ気持ちいい。
白大理石はそれほど純度が高く、タージ・マハルはそれ自体が巨大な宝石だといえる。

シャー・ジャハーンはヤムナ川を挟んだタージ・マハルの対岸に、黒大理石で自分の墓を造り、二つを橋でつなげようとした。
イスラム教のいう最後の審判の日、復活した二人が橋の上で再会し、また共に暮らせるように。

タージ・マハルは永遠に変わらぬ愛を誓った、シャー・ジャハーンの巨大な婚約指輪なのだ。



国名:インド
名称:タージ・マハル
Taj Mahal
登録:1983年
基準:文化遺産(i)
概要:ムガル帝国皇帝シャー・ジャハーンが建立した妻ムムターズ・マハルの墓廟。1632年着工で、約2万人を投入し、1653年に完成した。中心の廟は白大理石製で、内部には20種以上の宝石が散りばめられている。なお、上の物語には伝説も多い。

※本記事は『intro.G』に連載された「二人で行きたい世界遺産」のテキストです

タージ・マハル/インド(All About「世界遺産」)

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